白内障について

白内障の原因には糖尿病その他の疾患に伴うものもありますが、ここでは年齢とともに生じる(加齢性)白内障についてご説明します。

白内障は本来透明な水晶体(レンズ)が濁ってくる病気ですが、60歳くらいから症状が現れる人が多く、70歳代になると80%の人が、80歳代になるとほとんどの人が白内障になってきます。

ただし個人差が大きいので、すべての人が白内障で不自由になるわけではありません。

症状は、目のかすみ、視力低下、まぶしさなどがあり、白内障が進行すると眼鏡で視力を矯正できなくなります。

白内障に対する薬物治療として点眼薬がありますが、水晶体が加齢とともに濁っていくのをストップすることはできず、少しでも進行を遅らせるために使われます。

日常生活、趣味、車の運転などに支障が出てきたら手術治療の適応になります。

そのためいつ手術を行うかは患者さんの不自由程度で決めるもので、医師が決めるものではありません。

当院では白内障は日帰り手術で行っています。

手術は濁った水晶体を取出し、人工的な水晶体(眼内レンズ)を入れます。

局所麻酔で行いますが、ほとんど痛みは感じません。

手術時間は15分前後で、術後しばらく休んでから帰宅していただきます。

手術後は感染症や炎症を防ぐため、抗菌剤や消炎剤をしばらく点眼する必要があります。